Kurume・Tosu Internet Conference

「The Journal of Internet」 Volume2,1999 || H O M E || || 3 || 4 || 5 || 6 || 7 || 8 || 9 || 10 || 11 || 12 || 13

次世代地域と情報化ビジョン
〜ICAN21構想〜


答申 平成11年5月 電気通信審議会

 様々な地域課題の解決や豊かさを実感できる住民生活の実現、ひいては、21世紀型の新たなライフスタイルの創造をもたらす有力な手段として、地域情報化の推進が大いに期待されている。本答申は、各地域が、地方公共団体首長のリーダーシップの下、住民の参加や民間・NPO等との協働等により、自らの責任地域特性に応じた情報化施策を推進すべきという観点から、自律分散型「次世代地域情報化政策」について次のとおり提言するものである。

 なお、この次世代地域情報化政策を「(アイキャン)ICAN21(information Community Area Network21)構想」と称して推進することが必要である。

『主な政策目標』だけを抜粋


次世代に向けた地域情報化の主な政策目標
(1)全国的な情報通信基盤の整備
    民間事業者による取組への支援により全国的な情報通信基盤の整備を促進。
  1. 加入者系光ファイバ網の整備
  2. 携帯・自動車電話サービスの地域間格差の更なる是正
     過疎地等の市町村において、従来の役場周辺地域のほか、役場支所や観光地等、一定以上の需要がある地域についても、整備対象地域に加え、2003(平成15)年に整備済みの市町村の数が全体の95%程度となるよう努力。
  3. 地上放送のデジタル化の積極的な推進
     2000年以降開始される予定の地上デジタル放送について、地方公共同体、地元放送事業者等、幅広い分野からの研究開発への参加を促し、多様なニーズに応えるサービスを実現。


(2)地方公共団体等のモデル的取組への支援の拡充
    地方公共団体等が取り組むモデル事業について、次のような観点から重点的に支援。
  • 人口20万人の圏域を広域圏の目安とした広域的連携の全国的な展開
  • 地方公共団体が主体となって行う地域公共ネットワークの全国的な展開
  • 全国で利用できるシステムのプロトタイプの確立やミドルウェアの構築等による地方公共団体が整備する情報通信システム間の相互接続性の確保


(3)地域情報化の基盤となる汎用的技術等の開発・普及
    汎用的技術等の開発・普及について、国は地方公共団体や地域の大学等と連携して推進。
  1. 不正アクセス発信源追跡技術の研究開発
     インターネットの安全・信頼性の向上に寄与するため、2001(平成13)年度までに、不正アクセス発信源の追跡技術を開発・導入。
  2. 高度道路交通システム(ITS)の実現
     交通安全や渋滞緩和を推進し、都市環境改善に資する高度道路交通システム(ITS)を開発・導入。2003(平成15)年度までに車から映像等多種多様な情報へのアクセスを実現。
  3. 研究開発用ギガビットネットワークによる研究開発の推進
     1998(平成10)年度補正予算により、通信・放送機構が整備した超高速光ファイバ通信網及び共同利用型研究開発施設等から構成される研究開発用ギガビットネットワークを2003(平成15)年度までの間、次世代インターネット技術等の研究開発を推進。


(4)沖縄マルチメディア特区構想の推進
沖縄のアジア・太平洋地域における情報通信ハブ化を目指す「沖縄マルチメディア特区構想」を推進。


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